和歌と写真とひとりごと

和歌と写真で遊んでいます

冷たさや 冬の泉に 君を求めて

冬、湧き出でる泉にそっと触れると その冷たさに心がしゅんと震えます 湧き出でる 冬の泉の 冷たさに 温もり求む その先は まだ来ぬ春の 訪れか まだ見ぬ君の 面影か 濡れた指先 君を求めて 指先は春より早く君を待つなり 茂乃音 2020.01.28

明けの空 願いを乗せて 鶴よ飛び立て 

霜月、雪のような無垢な思いが募ります 夜、凍える指先から千の鶴が生まれます 指先に 願いを込めて 折り鶴を 折るは霜月 雪の夜 明けて睦月の 白い朝 願いを運ぶ 明けの空 鶴よ飛び立て 富士の高嶺に 睦月、千の鶴は明けの空へと飛び立ちて 茂乃音 2020.01.…

並木道 永遠に染まりし 想う心葉 

春と夏、二人で歩いた並木道 秋、眩しいほどの紅葉に染まります 手を繋ぎ 二人歩くは 秋の日の 燃ゆる命の 並木道 枯葉がいくら 落ちようと 貴方を想う 心葉は 変わることなく 永遠に染まりて 冬、赤く染まりし二人の手と手 茂乃音 2019.12.22

落ち葉山 瞼にかかる 秋の木漏れ日

落ち葉に埋もれた夕暮れの山肌に 瞼を閉じてうつらうつらと 落ち葉山 秋の涼しき 風音に うつらうつらと 眠る頃 瞼にかかる 木漏れ日に うつろうつろと 目覚めれば 染まる夕陽に 肌は冷たき 夕暮れの木漏れ日は優しくも冷たくて 茂乃音 2019.10.25

秋空を 淡く染めるは 秋の白雲

空を覆うは秋の白雲 肩をすぼめるは初秋の木立ち 秋空を 淡く染めるは 白雲の 冷めた吐息か 溜め息か 吐息に木々は 肩すぼめ 溜め息受けて 襟立てて 淡き秋空 風は冷たく 吐息にゆらり溜め息ふわりと秋空高く 茂乃音 2019.10.23

すすきの穂 秋風誘い ゆらりゆらりと

遠くから近づく秋風の気配に すすきの穂がゆらりと色めき立ちます すすきの穂 風にたなびく 襟足を ゆらりゆらりと しならせて 傍抜ける 秋風を 手招き誘い 抱きしめて 秋の日差しを 共に眺めて 秋風はすり抜けて穂はまた誘う次の秋風 茂乃音 2019.10.20

雲割れて 開けし道に 秋は翔けゆく

秋風が空を覆っていた雲を払うと 彼方へと続く青い道が開いていました 雲割れて 青く開けた 空の道 羽ばたく羽根は 茜色 空をひらりと 翔け抜ける 秋の枯葉に 手を伸ばし 想いよ届け 道の彼方に 茜の枯葉が舞い上がり青い道へひらりひらりと 茂乃音 2019.10.…

さざ波の 運ぶ言葉に 耳を澄まして

秋風がさらさらと水面を揺らしたら そっと耳を澄ましてね、、、と君はささやく さざ波の 運ぶ便りは 秋の日の 風の香りと 日の光 さらさら揺れる 波間には 秋の言葉が 綴られて ひと波ごとに 耳を澄まして 波の合間に聞こえるは秋の声かな君の声かな SHIGENO…

秋色に 色づく道を 二人歩いて

秋色に染まり始めた森の中 続く小道を二人手を取り歩きます 秋色に 色づく森に 続く道 日差しの歌を 聞きながら 枯れ葉の文を 読みながら 秋の白くて 細い手を 右手で包み 並び歩いて 繋いだ秋の手はか細いけれども暖かく SHIGENONE 2019.10.04

忍び寄る 秋の気配よ 君に届けよ

秋の気配を探していたら 秋の便りがひらりひらりと落ちてきました 忍び寄る 秋の気配に 染まりゆく 木の葉に文を したためて 秋の気配を 待つ君に 秋の便りを 届けたく 風に頼みて 木の葉落として 木の葉に秋をしたためて君に届けよ秋の便りよ SHIGENONE 201…

花つぼみ 起こさぬように 共に眠りて

蓮の花が咲き乱れる池の上 赤く膨らんだつぼみが一輪だけ揺れていました 花つぼみ 赤く染まりて ふくらみて 花をひらけし その時に 旅に疲れた オニヤンマ つぼみの上で ひと眠り 起こさぬように 花も眠りて 夏の涼風を浴びながら一緒にウトウト揺れています…

雨あがり 桔梗の花と 縁側の風

桔梗の花よ、紫色の可憐な花よ 雨があがったら私の話を聞いておくれ 雨あがり 紫の花 緑の葉 縁側の風 涼やかに 素足で庭に 降り立ちて 花に近寄り 語らうも 花は語らず されど微笑む 雨と縁側、桔梗と私、長い梅雨は開けてゆく MONONE 2019.07.26

蓮の葉に 雨粒踊り 空を眺めて

蓮の葉に落ちる小さな雨粒たちが コロコロと踊り転がり、ひとつに集まります 雨雫 落ちて一人は 寂しくて 指を触れ合い 手を繋ぎ 腕を絡めて 求め合い 一つになりて 蓮の上 たゆたいながら 空を眺めて 蓮の葉揺れて、雨粒揺れて、雨ふりやまず MONONE 2019.0…

カキツバタ 紫色の 恋の結び目

水面の風に揺れるカキツバタの花びらが 君の浴衣の帯の結び目のようにひらひらと揺れています カキツバタ 水面の風を 受けながら 揺れる花びら 紫の 浴衣の帯の 結び目に 似ているように 見えるのは 君を想えば 君を慕えば カキツバタの花が枯れる頃、夏の思…

雨雫 花びら数え 想い巡りて

紫陽花の花びらは雨の雫 花びら数えて思い出すは、雨に別れし彼の人よ 紫に 染まりし雨の 花びらを 数えるたびに 思い出す 雨に別れし 彼の人よ ひとひらみひら 八重の花 ぐるり巡りて 元のひとひら 数えて回りていつまでも、ぐるぐるまわる涙の雫 MONONE 20…

花姿 淡き想いは 雨に流れて

小雨降る森の中に咲く紫陽花に 凛とした君の後ろ姿を重ねていました 小雨降る 朝の気配に 咲き誇る 後ろ姿の 花姿 着物姿の 君恋し 襟足に咲く 恋の花 淡き水色 雨に流れる 花は咲き、咲かぬ想いは雨に流して MONONE 2019.07.17

紫陽花の 小さな花と 森の囁き

咲いたばかりの紫陽花の花 森の静寂は優しく花の子をあやします 水色の 開いたばかり 紫陽花の 生まれたばかり 花びらは 森の囁き 歌声に おとぎ話に 夢うつつ 優しい風に うつらうつらと 森の囁きが風に乗り花の子を揺らします MONONE 2019.07.15

にわか雨 紫陽花小道 手と手繋いで

雨上がりの紫陽花小道 繋いだ手と手に雨の雫が落ちてきました 雨上がり 紫陽花小道 手を繋ぎ 歩く二人に 雨しずく ぽとりと落ちて にわか雨 宿りを探し 走り出す 繋いだ手と手 二人離さず 雨宿りを探して紫陽花小道を走ります MONONE 2019.07.13

涼やかな 風が咲かせる 和歌の花歌

皐月の風がとても心地よくて 揺れる青葉は枝先に花を咲かせました 涼やかな 皐月の風に ひらひらと 青葉は揺れて 心地よく 言葉の花を 枝先に 咲かせて歌う 和歌の歌 風が吹いたら 耳を澄まして 花は風と一緒に和歌を歌いはじめました MONONE 2019.07.10

移りゆく 季節はかくも 美しきかな

川縁の大きな幹の大木は 同じ景色を静かにずっと見つめています 川縁に 立ちて眺めて 幾年の 時を重ねる 木の幹は 来る日来る日も 変わらない 同じ景色を 眺めるも 移ろう季節 かくも楽しき 景色に寄り添い季節を見つめているのかしら MONONE 2019.07.09

薄紅の 花びらやがて 赤く染まりて

ツツジの花の外側は 薄紅色にほんのりふわりと染まります 並び咲く ツツジの花の 花びらは 外はほんのり 薄紅の 恥じらい色に 染まりても 花のがくには 赤々と 燃える紅色 内に宿して うちへゆくたびに赤く赤く染まります MONONE 2019.06.30

五月晴れ 流れる雲に 青葉手を振り

五月の空に流れる雲 芽生えはじめた青葉たちが風にそよぎます 五月晴れ 流れる雲を 追いかけて 枝を伸ばして 青葉咲く 雲に届かぬ 手のひらを 五月の風が ひらひらと 手を振るように 青葉揺らして 去りゆく雲に青葉が手を振る初夏の朝 MONONE 2019.06.30

曇り空 ツツジの花は 君より白く

五月の曇りの空の下 白いツツジの花が空よりも映える朝 曇り空 白いツツジの 花が咲く 空より白い その花に 君の手のひら 思い出し 触れてはみても 冷たくて 涙を隠す 雨を呼びけり 思い出も涙も洗い流して欲しいから MONONE 2019.06.18

春空を 歌う桜の 春の詠み歌

眩しい春の晴天の空の下で 桜の花の詠み歌が聞こえてきます 桜咲く 花の命の 歌詠みは 芽吹く桜の つぼみ歌 咲いて踊るは みだれ歌 散るは悲しき なみだ歌 短かき春を 思ひ歌いて さくら色の歌声が春の空を彩ります MONONE 2019.05.02

繰り返し 咲いて散りゆく しだれ涙よ

とある寺院の枝垂れ桜の老木 ここで幾度の春を迎えたのでしょう 繰り返す 人の命の 営みを 咲いて散りゆく 桜木は 見守りながら 花咲かす 流す涙は 花びらか しだれ涙か 八重の涙か 迎えた春の数だけ散りゆく春があるのでしょうか MONONE 2019.05.02

幾重にも 重なり纏う 春の羽衣

桜の花びらは幾重にも重なって 春の羽衣を纏っているかのようです 桜木の 花は開いて 幾重にも 春の衣を 纏いては 散りゆく前の 艶姿 花咲く春の 装いを 誰に見せるか 春は短かき やがて羽衣は風に散り青葉の衣を纏います MONONE 2019.05.02

冬衣 纏いて散るは 秋の名残り葉

空の色は冬の色彩を纏います 冬という名の厚い衣を纏います 薄曇り 寒さの衣 冬衣 纏いて空は 冬支度 赤い紅葉は 秋衣 重ね着できず 寒々と 震えて落とす 秋の名残葉 薄着の紅葉は寒々と葉を落とします MONONE 2019.01.14

黄昏の 夕陽に染まる 秋の残り葉

煤け始めたもみじ葉が 夕陽を浴びて茜色に染まります 残された 秋のもみじ葉 黄昏の 夕陽を浴びて 茜色 足もと埋める 落ち葉山 風吹くたびに 消えてゆき 残るもみじ葉 冬はこれから 散るも悲しき残るも寂しき MONONE 2019.01.11

光る波 冬の気配に 溶けて静かに

北からの風にそよぐ水面のリズム 夕ぐれの光が水面の上で踊ります 水面から ゆらりと光る 波の音 静かな音に 聞き耳を 立てて佇む 秋の葉よ 茜の色と 光る波 冬の気配に 共に溶け込み 冬の気配が静かに静かに溶け込みます MONONE 2019.01.09

枯木立 花を探して 出会う山茶花

紅葉が終わる頃の山は 日ごとに色彩が少なくなります 枯木立 落ち葉に埋もる 山の中 花を探して 分け入りて 風に出会いて うつむきて 見つけた花は 山茶花よ 落ち葉の中の 赤い微笑み 山茶花の赤色が枯山を彩ります MONONE 2019.01.04