和歌の栞

五七五七五七五七五七七の和歌を詠みます

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

冬衣 纏いて散るは 秋の名残り葉

薄曇り 寒さの衣 冬衣 纏いて空は 冬支度 赤い紅葉は 秋衣 重ね着できず 寒々と 震えて落とす 秋の名残葉 ー茂乃音ー

黄昏の 夕陽に染まる 秋の残り葉

残された 秋のもみじ葉 黄昏の 夕陽を浴びて 茜色 足もと埋める 落ち葉山 風吹くたびに 消えてゆき 残るもみじ葉 冬はこれから ー茂乃音ー

光る波 冬の気配に 溶けて静かに

水面から ゆらりと光る 波の音 静かな音に 聞き耳を 立てて佇む 秋の葉よ 茜の色と 光る波 冬の気配に 共に溶け込み ー茂乃音ー

枯木立 花を探して 出会う山茶花

枯木立 落ち葉に埋もる 山の中 花を探して 分け入りて 風に出会いて うつむきて 見つけた花は 山茶花よ 落ち葉の中の 赤い微笑み ー茂乃音ー

白雲が 流れる頃に 木の葉散りゆく

空浮かぶ 秋の白雲 眺めつつ 木立は染まる きはだ色 やがて白雲 流れゆき 知らぬ合間に 冬の空 雲は何処に 秋は何処に ー茂乃音ー