和歌の栞

五七五七五七五七五七七の和歌を詠みます

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の空 眺める席に 秋の香りが

雲眺め 風を眺める 夏の日に 秋の香りが 風に乗り 隣に座り 夏空を 共に眺めて 時は過ぎ いつしか空は 秋の香りに ー茂乃音ー

水草は 浮世と常世 はざまに揺れて

夏風に 揺れる水面の 浮き草よ 水の底には 常闇が 水の上には 現世が どちらに行くも 楽でなし どちらつかずに ゆらりゆらりと ー茂乃音ー

夏雲と 夏の想いに さよなら告げて 

雲流れ 木立は風に たなびきて 去りゆく人に さよならを 言えずに空を 見上げては 愛しき人の 代わりにと 去りゆく雲に 告げるさよなら ー茂乃音ー

風に乗り 青葉の色が 空を染め上げ

青い風 萌ゆる青葉の 夏色が 白い陽射しに 溶け出して 風に混ざりて 青風と なりて美空を 染めあげて いろどり青く 夏の青空 ー茂乃音ー

踊り合う 青葉と水面 さやらさやらと

風が吹き 青葉は揺れる さやさやと 揺れる青葉に 応えんと 水面は揺れる さらさらと 青葉と水面 合わさりて さやらさやらと 風に揺られて ー茂乃音ー