和歌の栞

五七五七五七五七五七七の和歌を詠みます

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

冬の栞 十五頁

木枯らしいつか 木枯らしは 冬の旅路を 駆け足で 北へ北へと 駆け巡る 行き着く先は 果てしなく 空の彼方を 果てもなく いつか来た道 いつか見た空 ー茂乃音ー

冬の栞 十四頁

雪解け遙か 雪解けを 待ちて冷たく 冬の岸 川は凍えて 細くなり 枝は震えて 葉は落ちる 山の頂 雪解けを 共に待ち侘び 冬の日差しと ー茂乃音ー

冬の栞 十三頁

雨雲割れて さめざめと 冬の長雨 さむざむと 落ちる涙に 寂しさを 流して空は 開けてゆく 開けた空から 降り注ぐ 天の恵みに 涙拭いて ー茂乃音ー

冬の栞 十二頁

光一葉 輝ける 光冷たき 冬山の 木立は纏う 冬青葉 ひとひらごとに ひとときの 時を刻みて 日は過ぎて 光重ねて 時を重ねて ー茂乃音ー

冬の栞 十一頁

冬の羽衣 北風は 白い羽衣 身に纏い 天を駆け抜け 冬の空 衣幾重に 重なれば 光幾重に 重なりて 輝き幾重 冬の羽衣 ー茂乃音ー