涼やかな
皐月の風に ひらひらと
青葉は揺れて 心地よく
言葉の花を 枝先に
咲かせて歌う 和歌の歌
風が吹いたら
耳を澄まして
ー茂乃音ー
涼やかな
皐月の風に ひらひらと
青葉は揺れて 心地よく
言葉の花を 枝先に
咲かせて歌う 和歌の歌
風が吹いたら
耳を澄まして
ー茂乃音ー
川縁に
立ちて眺めて 幾年の
時を重ねる 木の幹は
来る日来る日も 変わらない
同じ景色を 眺めるも
移ろう季節
かくも楽しき
ー茂乃音ー
五月晴れ
流れる雲を 追いかけて
枝を伸ばして 青葉咲く
雲に届かぬ 手のひらを
五月の風が ひらひらと
手を振るように
青葉揺らして
ー茂乃音ー
曇り空
白いツツジの 花が咲く
空より白い その花に
君の手のひら 思い出し
触れてはみても 冷たくて
涙を隠す
雨を呼びけり
ー茂乃音ー
桜咲く
花の命の 歌詠みは
芽吹く桜の つぼみ歌
咲いて踊るは みだれ歌
散るは悲しき なみだ歌
短かき春を
思ひ歌いて
ー茂乃音ー
繰り返す
人の命の 営みを
咲いて散りゆく 桜木は
見守りながら 花咲かす
流す涙は 花びらか
しだれ涙か
八重の涙か
ー茂乃音ー